インスタント



 とりあえずは君がそばにいてくれれば幸せだなんて。
 ああ、なんてお手軽な幸福。


 叫びたくなった。
「どうしようもない時ってあるわよね」
 唐突に話し掛けられ、頭の中が一瞬パニックになる。
「はあ?」
「どうしようもない時」
「ああ、うん。それはわかったけど」
 何が?
「わかってよ」
 なんとなく顔を赤くしたすみれは、気まずさからか顔をそむける。
「だから何がなんなのかさっぱりわかんないんですけど?」
「わかってって言ってるでしょ!」
「そんな逆ギレされても……」
「ああもう言うんじゃなかったー」
「だから何が」
 顔を背けて、慌てる青島を横目に、すみれはまるでイイコトを思いついた子供のように笑って見せた。
「知りたい?」
 ここで『はい』と言わなければどうなるかわからない、彼は悟っていた。
「………はい」
「あのね」


「              」


 耳もとで囁かれた言葉に、思わず叫んでガッツポーズをとりたくなった。
「実行に移そうか?」
 青島は少々興奮気味に言った。
「ヨロシク」
 すみれは赤い顔のまま振り向いた。


 キスしたくてどうしようもなくなる時ってあるわよね。

 そんな時、お声をかけてくだされば、喜んで協力させていただきます!

 とりあえず
 とりあえずは
 君が傍にいてくれれば幸せなんて

 インスタントな至福の時に浸る瞬間




 




 *POSTSCRIPT*
 短いよ!
 やばいことに最近長い話が書けない。いや思いつかないだけか?どっちにしろなんか内容がすごく薄い気がする。がんばらなくては。



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